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Editor's Report

【KUSUDA WINES】
【アカデミー・デュ・ヴァン】
 アカデミー・デュ・ヴァン「醸造家になる夢をかなえる」
 ためのセミナーで、楠田浩之さんと再会。


2007.07.24  中正
初めて楠田さんと会ったのは、2004年の秋。
ワイン会で、初リリースワイン、ピノ・ノワール2002を飲み感激。
みな、「デュジャックのようだ!」って言っていました。

翌年、2005年の春には、ニュージーランドまで、
たった一人はさみと手袋持ってヴァンダンジュに出かけるものの・・・・・・、
天候不良のため、2005年のピノ・ノワールは全滅。
収穫自体がなくなるという最悪の瞬間に遭遇。

そしてそのまま、私はパリへお引越し。
フランスでは販売されていないKUSUDAピノ2002年を持ち込んで、
ブルゴーニュワインと一緒に、飲み比べることにしました。

「みなさんデュジャックって言ってくれるんですけど、
僕は、以前に飲んだプリューレ・ロックに、
どちらかといえば近いなと思ったことがあります」と、
マーティンボロ訪問時に、ポツッともらした一言を忘れず、
ワインの味がわかる友人を集めて、
KUSUDAピノ・ノワール2002、
プリューレ・ロック ニュイ・サン・ジョルジュ1er Cru2004
デュジャック モレ・サン・ドニ1er Cru 2001
この3本をブラインドで飲み比べることにしました。

結果は、3本とも同レベルのおいしさでかなり似ている。けれど、
中でも2本の味わいが非常に近く、1本は果実味が濃くてジャミー。
みんな、その1本を楠田さんのワインだと思ったのですが、
結果は、繊細な味わいの2本のうちの1本がKUSUDA ピノ。
濃くてジャミーなワインは、ドメーヌ・デュジャックでした。

そう。楠田さんは、天才的な嗅覚と味覚の持ち主。

そんな天から授かった才能ともう一つの運命力を見事に生かして、
思い立ってから7年でワイン醸造家になったストーリーを、
アカデミー・デュ・ヴァンの「海外で醸造家になろう1」セミナーで、
大披露ということで、早速行って来ました。

30歳にさしかかるころ、
オーストラリアで不自由なく暮らしていた楠田さんは、
思い悩んだ末、“ワイン醸造家になろう”と思う。
「自分がどれだけ通用するものなのか、人生をかけてチャレンジをしてみたい、と思い、そのチャレンジの手段としてワインを選んだんです。で、ワインを通じてのチャレンジを考えた時、日本人初のマスター・オブ・ワインを目指すか、あるいは世界に通用する醸造家を目指すかの選択肢があり、“造る”方を取りました」と言う。

まずは、ドイツ語をたった1年でマスター。
学生時代のバックパック旅行時に出会い、親交を温め続けていた
ワイナリーの跡継ぎであるというドイツ人の友人を頼ってドイツへ。
「ガイゼンハイム」大学で、醸造&栽培を学ぶことになる。
3年生になり、卒論のための実験にと教授から頼まれたのは、
マーティンボロでワイナリーを経営するシューベルトでの研修。
かねてから、ブルゴーニュ以外では、
ニュージーランドがピノ・ノワールに一番合っていると
思っていた楠田さんは即刻、ニュージーランドへ。
実験を終え、卒業。さて、どうするかと思っていたときに、
シューベルトの若きオーナー、カイがドイツを訪れた。
そして、楠田さんがその一言を口にするより先に、
「マーティンボロへ来ないか?」と言った。
「“偶然”で片付けられない“運”があった」と楠田さんは言う。

会場はちょっとしたため息が聞こえるような雰囲気。
海外で醸造家になるには、
嗅覚・味覚、語学センス、大学で真剣に栽培・醸造を勉強する努力、
そしてさら“運命力”まで必要だったのです。

その運命力はやがて、楠田さんのワインの味わいに感動した人を集めるパワーとなり、毎年たくさんの人がマーティンボロを訪れ、楠田さんの「畑での徹底した選果」を手伝います。

カイの申し出による醸造施設の使用、日本から集まる収穫人、
その好意に応えるように携わったみんなが「私が手伝った」と、
胸を晴れるおいしいワイン。

「うれしいことに、目下の悩みはお売りするワインがないことです」と、
にっこり笑った楠田さん。
おいしい運命の連鎖反応はこれからもどんどんと世界へ広がっていくのだと、しっかりと感じたセミナーでした。

アカデミー・デュ・ヴァン東京校20周年記念イベント
http://www.adv.gr.jp/20th/index.shtml
8/4(土)19:00〜21:00 「コルトンの丘 徹底研究」 講演者:パトリック・ビーズ氏(ドメーヌ・シモン・ビーズ)×ナタリー・トロ氏(ドメーヌ・トロ・ボー)
2005年の収穫がなくなった日。この日は晴れていますが、長雨の後の晴天での気温上昇で、一気にボトリティスが・・・・・・



マーティンボロを訪れたとき2004年はまだ樽の中に入っていました



左から、プリューレ・ロック ニュイ・サン・ジョルジュ1er Cru2004、KUSUDAピノ・ノワール2002、デュジャック モレ・サン・ドニ1er Cru 2001。パリにて試飲



アカデミー・デュ・ヴァンでセミナーをする楠田浩之さん



この日飲んだのはL’inconnu2003(わからないブドウという意味)、カベルネ・ソーヴィニョン2002、ピノ・ノワール2003、ピノ・ノワール2004



中正美香
Webコンテンツ制作
ほんとに品薄のクスダワイン。渋谷の『シノワ』に行くと楠田さんのワインにありつけるかもしれませんとのプチ情報も。
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