パリの郊外Saint-Maurに、
『Du Bruit a la Cave』というワインレストランがあります。
ある日、そこへ行って白ワインを注文。
どんなのがいいですか?と聞かれ、
「香りがいっぱいで、酸がしっかりしていて、樽っぽくないもの」と、
お決まりのセリフを言うと、店主が持ってきたのはQuincy(カンシー)。
口に含むと、むせ返るような白い花の香りと
白桃や柑橘系の果実香があふれてくる。
すっきりとさわやかでしかもコクがある!
しかも、ピピ・ド・シャの香りがない。
当時、Quincyを知らなかった私(お恥ずかしながら)。
このQuincyがロワールワインの奥深さを見直すきかっけになりました。
先日、「第7回ロワールワインソムリエコンクール」が開催され、
全国から勝ち上がってきた若手ソムリエ5人による、
決勝を間近で見てきました。
コンクール決勝の審査項目は。
●3分間でクレマンと白ワインを2組のお客にサーブする
●仏語か英語で「7本のロワールワインに合う」寿司ネタを挙げる
●フランス語で書かれたロワールAOCワインリストの間違い探し
●10種のロワールワインをブラインド試飲。45秒以内に品種、AOC、生産年を書く
サービスのクォリティ、英&仏語能力、ワインと料理の組み合わせへの造詣、ロワールAOCの知識、ブラインド・テイスティングによるロワールワインの味わいの理解度を測るために取られた内容だろうけど、傍目からもその難しさは歴然。
ブラインド・テイスティングでは、思わず会場から拍手が!
しかも、このコンクール、ワインの知識以前に、仏語もしくは英語を理解していないと不可能(!?)
寿司ネタで、みんながうーんとうなっていたのは、ネタが思いつかないのではなく、「鯛って英語でなんて言うんだろう・・・・・・」ではなかったのかしら。
そんな難関を乗り越え優勝したのは『IL BAMBINACIO』の佐藤三奈さん。
「まだまだ男性が多い職場に、女性が進出できるきっかけになったら」と、準備期間わずか4ヶ月でこの大会に挑んだ佐藤さん。ブラインドで大逆転を果たして優勝した。「グレープフルーツ、リンゴなどAOCによって特徴的な香りがあるんです。それを覚えればブラインドはだいぶスムーズです」とにっこり。すごい。
惜しくも敗れた2位のホテルオークラ東京、大出剛広さんは、今年で4回目。「お寿司が出るとは思わなかったので、あたまが真っ白になりました」と、言いながら1位を争う高得点をゲット。
3位のホテルニューオータニ『トゥールダルジャン』の田上健一さんは今年2回目。流暢なフランス語は、学生時代アヌシーへ留学していたことが幸いしているのだとか。
ロワールには大きく4つのエリアがあります。
ロワール川河口、ナントの回りに広がるミュスカデの産地。
そこから少し上流のアンジュー&ソーミュール地区は甘口ワインが有名。
さらに上って、上質の赤ワインを生産するトゥーレーヌ、
さらに内陸に入り込む中央フランス地域。ここは、サンセール、プイィ・フュメなど、辛口のいいワインが生産されています。
日本人女性新井順子さんが作るトゥーレーヌ、
同じくトゥーレーヌのエチケットもかわいい自然派ティエリー・ピュズラ、
そしてビオディナミのカリスマ、ニコラ・ジョリィの作るサヴニエールなど、
ロワールには目が話せない有名ワイン生産者がいっぱい。
入賞した3人は、このロワール地域に招待されるとのこと。
あんなに苦しいブラインドをがんばったあとに、
“実際に畑を見ること”は至福の楽しみ、になるんじゃないでしょうか。
今回ブラインドで出題され、
5人全員がAOCを当てられなかったQuincyの魅力を、
ぜひ、探ってきてほしいと願っています。
ロワールワイン委員会
http://www.vinsvaldeloire.fr/
SOPEXA
http://www.franceshoku.com/
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白、ロゼ、赤、色鮮やかなロワールのワインたちを、ロワールワインセミナーにて試飲
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たくさんのレストラン関係者、マスコミの前で超緊張の実技テスト
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45秒間ブラインド試飲したら、いっせいにセパージュ・AOC・ミレジムをボードに書いて審査員に見せます
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ロワールが誇るバラの女王「レーヌ・ド・ローズ」に選ばれた水野真紀さんに見守られて表彰式に立つ佐藤さん
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ソーミュール城に行ったときに撮影したロワール川。清々しく、神々しい感じの川。ソーミュールはお散歩するだけでもすてきな美しい町
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