パリにとってもすてきな女性フォトグラファーがいます。ジャムの本やタルトの本、雑貨の本など自然光を生かした柔らかい写真を撮っています。
パリ16区のブーランジュリーのすぐ裏に住んでいる毛利さんは、パリに来て今年で7年。フランスのHACHETTE社のMarabout社の本の撮影を中心に、毎年6、7冊もの本の撮影を手がける売れっ子フォトグラファー。
「子供のころドイツに住んでいたこともあって、日本で美大を卒業すると同時に、パリの写真学校へ入学することにしました。なぜ、パリだったのかっていうと、その学校では、モノクロ写真のプリントの巨匠ジョージ・ファーブルが授業をしていたんです。それがどうしても受けたくて」と、たんたんと語る毛利さん。こんあにもたくさんの素晴らしい本を出しているという気負いは、ぜんぜん感じられない本当に自然体。
「フランス語は日本で美大に行っている間に勉強をしたので、それほど苦労はしなかったですね。写真学校へ1年間通った後、たまたまMarabout社の編集者に作品を見せる機会にめぐまれたんです。彼らに“ジャムの本の計画があるんだけど、撮ってみない?”と提案されたんです。学生上がりのほぼ素人にいきなり本の撮影。しかもスタイリングもこみ、だったんです!」。
ジャム80種。すべて違うスタイリングをして、違う写真を撮らなければいけない。そして何より“おいしく”見せなければ行けない! 器探しから小物探し、そして実際にジャムを入れて撮影をするのも全部一人。蚤の市をかけずり回って小道具を探してスタイリングをするなど、本当に大変な思いをしながら撮った初めての作品。見せてもらうと、まさかこれが処女作とは思えない完成度の高さ。「実はスタイリングの方に行こうかなと思っていた時期もあるんです。もともと雑貨を集めたり、コーディネートするのが大好きだったんです」という。
「その後、Marabout社から次々とお仕事をいただくことになり、今ではもうMarabout社だけで20冊以上の本を撮影したと思います。私自身、初めての仕事の時は、ちょっとびっくりしました。ジャムを作る人はプロなのに、その本を1冊まるごと、素人に毛が生えた程度だったわたしに任せるなんて、日本じゃ考えられない。でもそこがパリのいいところなのかも」と、毛利さん。私も賛成です。
「昨年秋に出版されたのは、クリスマス・カレンダー(おもに子供たちが12月1日から24日まで日めくりのように1日ずつめくったりチェックしてクリスマスまでの日にちを数えるカレンダー)。パッチワークや刺繍で作るクリスマス・カレンダーの手芸本。そして、この間撮ったばかりの本は、赤いクロスステッチの本。最近パリでも人気の昔のクロスステッチ書体を新たに書き起こして製図した本です。ぜひ見て下さいね」。クリスマス・カレンダーも、2007年1月頃発売だというクロスステッチの本も楽しみ! そして、毛利さんのこれからの活躍、もう絶対目が離せません。
※ この記事は2006年10月に取材したものです。 |
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| 毛利さんが今までに撮影した数々の作品たち |
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毛利さんのお部屋。リビングは小さな窓をふさぐと光を遮ることができるので、プロジェクターを使っての上映会ができる!らしい。お家でシネマ、すてき |
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| お気に入りのシャンデリアを付けたキッチン。棚には撮影小道具あり、好きな食器でもあり、毎日使う雑貨もあり。キッチンの向こうはなんと毛利さんのお部屋のためだけど中庭があり! |
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| お部屋はレッド・ショッセ(1階)なので、前庭がこのお家のためだけのエントランスみたいでちょっぴり贅沢な気分。 |
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毛利さんの作品本たち。左側のCalendries de l’Avantというのが最新作品のクリスマス・カレンダー。 |
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| こちらはエントランス。左手はパン屋さんでいいにおいがぷーん。 |
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キッチンの棚、小道具たちをアップで。子供のトナカイ……、表情がすごくキュート |
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こちらは寝室(プライベートルーム)。壁はこちらも真っ白。ブロカントで安く手に入れたイスがアクセントです。 |
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